老舗家業の見習いブログ

100年以上続く老舗菓子屋の一人娘の奮闘記。家業を継ぐかはまだ未定です。

残業ってそんなに嫌なもの?

こんにちは。

麻(@asasyhrinne)です。

 

「残業時間の上限規制」「長時間労働の削減」・・・ニュースで聞かない日はないですね。

 

老舗零細の私、正直、耳が痛い・・・・・(;^ω^)

 

自営業から見た「わたし、定時で帰ります」

2019春ドラマの中でも一段と話題になっているドラマ。

 

「残業はしません!」と宣言している主人公が、次々と社内で起こる問題に向き合い、先輩や同僚とともに解決していく・・、という一話完結型のストーリーです。

 

私も本作を見ていますが

正直、主人公にはあまり共感できなくて

 

  • わざわざ「私定時までしか仕事しないんで。」と宣言しなくてもいいのでは?(仕事押し付けられないようにしているんだろうけど)
  • 明らかに慌ただしくしている中で、何も聞かず帰ってしまうのはどうだろう?(ディレクターならもう少し周りを気に掛けたほうがいいのでは?)
  • 歓迎会を業務時間としてカウントしちゃうのは、その人に失礼だと思う(あなたとは完全仕事の付き合いですってことですよね)

「自分の仕事が終わったので」という主張は正しい、正しいんだけど・・・

 

自営業に、定時はないから!!!!! 

会社員でしたら、与えられた業務があり、それをこなすだけでいいのかもしれません。

 

でも、自営業の仕事は、何でも自分でやらないといけない!

 

しかも無給で!!!!

 

例えば我が家業だと、パートさんが来ている業務時間は、基本菓子の製造。

 

パートさんが帰ると、ようやく経営者らしいことができます。

経営戦略を考えたり、税金関係の書類を書かないといけなかったり、顧客対応メールをしないとといけなかったり・・・・。

 

 

こっちも改善しようと必死なのです。

お給料も、バイトを優先して渡しています。

 

それなのに、少しキツイ条件に合わないことがあると「あの会社はブラックだ!」と言われてしまう最近の風潮は、経営者側にとって、とても悲しいことです。

 

「残業イコール悪」なのか?

仕事って、やった作業・使った時間と成果が、一致するものばかりじゃないですよね。

 

例えば、アイディアや勉強が必要とされるものとか。

 

私がまだ新人SEだったころ、

もっと技術の勉強をしたくて、会社に残っていたことがありました。

 

勉強なら家でしろ!って言われそうですが、家のパソコンじゃスペックが悪すぎて動かないし、やはり家だとモチベーションが続かないと思ったんですよね。

 

その時、先輩に話しかけられました。

 

先輩「麻さん、なんでこんな遅くまで残っているの?用事がないなら帰って。」

私「業務の勉強のために残るのが、なぜいけないのでしょうか。タイムカードは切りましたよ。」

先輩「そういう問題じゃないです!!」

 

当時は、仕事のために勉強したい気持ちも否定された気分になったのを覚えています。

(後日、会社の光熱費がかかるという意見を聞いて、ちょっと納得しましたが)

 

何が言いたいかというと、業務形態、与えられた仕事量、立場、能力、仕事に対する考え方も人それぞれ違うのに、「残業は悪だ!!」という世論に、かなり違和感を感じるんですよね。

 

Twitterなんかを見ていると、「残業をする人は仕事ができない無能」って主張している人もよく見かけますね。

 

「自分は定時で終わらせられる有能です」っていうアピールなのでしょうか・・・?

自分に自信がない私から見ると、その自信が逆にうらやましい。。

 

所感

私っていわゆるゆとり世代ですが、自営の家族を見て育ったのもあって、めっちゃ古い人間だなぁと自分でも思います。

 

でも、近年、「好きなことを仕事に!」といった働き方を押してる割に「定時までしか仕事をしたくない」「残業と聞くと露骨に嫌な顔をする」というのは矛盾を感じるし、

仕事に熱心になっている人を「社畜」と言ってバカにするのも嫌だなぁ。

 

勤め人の仕事は会社全体のほんの一部分であり、それ以外で定時外に必死に努力している立場の人間もいること。

 

そして、経営責任を負わず雇われの身を選んだのなら、周りに合わせることや、多少の我慢は必要だと思う

 

これらが、少しでも理解されたらいいな。